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レーザー治療と漢方療法

2023年04月02日

レーザー治療

  • ペットにやさしいレーザー装置を導入しています

レーザー治療は、傷の治りが早く、痛みの少ない安心な治療法です。

歯周病

歯周病の原因である歯垢や細菌をレーザー光線で除去殺菌します。歯医者さんが人にも先端医療として利用しています。

疼痛緩和

レーザー光で痛みを緩和させます。

緑内障

眼球に傷をつけずに、眼圧を降下させます。

いぼ

いぼをレーザーで蒸散して、短時間で取り除きます。

がん温熱療法

レーザー・ハイパーサーミアは、他病院で見放された末期がんに対しても有効な治療方法です。


その他、腫瘍摘出、避妊、去勢などのレーザー手術、椎間板ヘルニアのレーザー治療、血管のシーリング、逆さまつ毛治療などにもレーザー治療を利用できます


レーザー治療症例

次の写真は、後肢の潰瘍です。レーザー治療が奏功した例です。痛みの除去と新生肉芽の増生がみられ治療期間の短縮がみられました。

1 – 4月18日初診

2 – 4月22日

3 – 4月23日

4 – 4月26日

すでに上皮かがみられ治癒しています


これは、湿性皮膚炎です。
レーザー治療により3日できれいになりました。

1 – 7月5日初診

上皮が欠損し赤くただれ
痛がゆく掻きむしっています

2 – 7月6日

赤みが消えました

3 – 7月8日

すっかり治っています


重度の蜂か織炎で組織が壊死した症例です。
レーザーをあてることによって、早期に肉芽の形成がみられました。

1 – 9月3日

2 – 9月5日

3 – 9月5日

4 – 9月12日

5 – 9月17日

この2日後には、かさぶたもとれ治癒しました。

漢方療法

最近は、ヒトの医療でも漢方薬がみなおされています。
なぜ効くのか?が昔は、はっきりしませんでしたが、最近は研究が進んで、なぜ?がわかるようになってきました。
慢性疾病やステロイド等の副作用やステロイド漸減時の補助薬として、使用できます。
ヒトの分野では、抗ガン剤の使用時に前もって使うと免疫力があまり低下せずに済む等のデータもあります。

大建中湯

通常虚証 陰証に用います。
特に体力低下、腹部膨満 腸の蠕動運動の低下などです。
適応とすれば、過敏性腸症候群 便秘 イレウス(癒着生単純性イレウス 麻痺性イレウス)などです。開腹手術を行った後の、低下した腸管の働きを正常に近い状態に戻すことも確認されています。

大建中湯は、西洋薬とは、異なる薬理作用で腸管の機能を整えます。

  1. セロトニン3型 4型レセプターを介して腸の蠕動運動を亢進させます。しかし、腸管運動亢進モデルでは、抑制に働き運動調節作用をもちます。
  2. 即効的(空腹時5分程度)に消化管収縮が、発現されきわめて生理的運動に近い消化管収縮が期待できます。
  3. 腸管粘膜血流量の増加

夏バテに補中益気湯!!

犬や猫は、人間よりも体温がたかく(38.5℃前後)汗腺のある特定の範囲しかないため高温多湿の日本の夏は、しのぎにくいといえるでしょう。
おのずと、体調を崩し食欲が落ちるのもこの時期です。

補中益気湯と漢方処方の中で代表的な補剤といわれるものです。
補剤の特性としては、

  1. 基本的な生理機能を高め
  2. 病気に対する抵抗力と回復力をback upする

というものです。

現在 化学的に様々な薬理作用が認められています。

  1. 免疫賦活作用 
    早期にインターフェロン産生などの生体防御反応を亢進し、早期にウイルス増殖を抑えることで、サイトカインの過剰生産を抑制
    NK細胞活性の低下を阻止(これは、ストレスにも有効です。)
  2. 造血因子系に対する作用
  3. 消化吸収促進作用
  4. 末梢循環改善作用

よって、様々な用途に使うことができます。

  • 感染防御機能の改善・・・・・・・FELV やFIVや繰り返す猫風邪
  • 精神的ストレス応答機能改善
  • 手術侵襲の修復
  • 慢性消耗性疾患の治癒促進
  • 全身倦怠感や食欲不振など
漢方・薬草