2023年04月03日
猫ではヒトと同じ様な非インスリン依存型の糖尿病の危険があります。
また猫も、腹腔内に多量の脂肪をためこみます。
肥満に陥ると末梢組織でのインスリン感受性は低下しますので、エサに含まれているグルコースの組織利用及び糖新生抑制能力は低下します。
そのためにより高濃度のインスリンが必要になり、膵臓は疲れて消耗、変性が生じ、高血糖がおこるようになります。
最初は食事後の高血糖がおこるようになりますが、だんだんその時間が長くなっていきます。
また猫は治療時におけるインスリンの効果がうまくとれない動物ですので、肥満には要注意です。
減量用フードも最近は様々なものが開発されてきて、従来の高センイ低タンパク食のものから、食後高血糖をおこしにくくするデンプン源(オオムギ、ソルガム)、食後のグルコーヅ吸収をコントロールする粘性線維(カルボキシメチルセルロース)、グルコーヅ代謝を改善することが証明されているミネラル(クロムトリピコリネイト)、インスリン分泌のタイミングを改善することによって、身体のグルコース負荷処理能力を改善する発酵性センイの混合(ビートパルプ、アラビアガム、フルクトオリゴ糖)が含まれたフードに変換しつつあります。
またヒトのサプリとしてのカルニチンも犬・猫にも有効です。
レーカルニチンはビタミン用複合体でミトコンドリア内のβ-酸化を増加することで、体の脂肪酸を代謝します。
更に動物の食欲のコントロールを手助けするという利点もあります。
肥満防止または、減量 糖尿病予防フードです。
カロリーを抑えつつ、筋肉量は落とさないように蛋白質の量はそれほど落とさないようにしてあったり、食後の高血糖が急激に起こらないように緩やかに血糖値が上がるような原材料にしてあったりと各社知恵をしぼっています。
また、従来まずいと認識されがちの減量フードですが最近は、かなりお味のほうも良くなっているようにかんじます。